教育実習生とのリフレクション(小学校教員)

教育実習生と並んでパソコンの画面をのぞき込むようにして,モニターに映る上條先生とお話させていただく機会を得ました。4週間の教育実習を担当し,日々40分程度のリフレクションを続けてきましたが,そのリフレクションをリフレクションしていただいたのです。拙宅の片隅でパソコンに向かって,話したり笑ったりしている私たちを見て,子どもたち(小2と小1)は奇妙な表情で“近づいてはいけないこと”を感じ取り,自分たちの部屋に戻ってしまいました。
 さて,教育実習生の熊ちゃん(大学3年生)は,学級経営のゼミに所属しています。大学のゼミではリーダー的存在として信頼されていますが,「歩くネガティブ」と自称するほど,けっこう落ち込みやすいところもあると自己分析しています。8月26日の初日の感想は,「神経がすり減りました。」と話しています。自分の行動が,職員室の中で違和感がなかったかどうかを気にしていました。
ZOOMで上條先生とお話しながら,私は熊ちゃんの経験学習サイクルを回したいと思っていたものの,それはコーチングっぽいものになっていたのではないかと思うようになりました。共通の情景を見ているために,私は“情景を理解したつもり”になっており,熊ちゃんの“語り”に対する「引っ掛かり」を感じなくなっていたのだと思います。上條先生は,熊ちゃんが手応えのあった実践についてエピソードを詳細に質問されました。熊ちゃんには何が見えたのかを知るための質問でした。質問されると,熊ちゃんは深く考えながら,言葉を探しながら答えています。記憶をさかのぼって自己内対話をしていたのでしょう。
 上條先生とリフレクションのリフレクションをするなかで,(ああ,そうだなあ)と思ったことを以下にまとめてみました。①私たちは,すぐに反省しようとする思考パターンになってしまう傾向がある。②実習生の熊ちゃんは具体的な指導方法や技術のみならず,それに支える考え方など「行為の意味」についても学んでいた。③“しつこさ”って,時には大切なリフレクションスキルなのかもしれない。一緒にその教室で同じシーンを見ているけれども,エピソードは同じではない。さらには,そのエピソードから「深ぼりする力」も必要である。④「リフレクションのエッジ」を意識していきたい。