大学のオンライン授業での対話リフレクション(上條晴夫)

90分の授業の中で2人の学生に授業をして貰います。一人15分のオンライン授業です。授業の後、学生たちに「ファンレター」を書いてもらいます。チャット欄にその授業者の授業でいいなと思ったことを次々に書き込んでもらいます。

その後、10分弱の時間を使って授業者の学生と「対話リフレクション」をします。授業者の授業観(授業の中で何を大事にしているか)と直前の授業事実がどのようにつながっているのか。その「インナーゲーム ※」を語ってもらいます。

前回の対話リフレクションでは学生の特長的な名前について質問をしました。授業直後の緊張感の中でわたしが「名前の由来」について聞き始めたので、フィッシュボウル状態でそれを聞いていた学生たちはちょっとビックリしたようです。

「私が今回の講義を受けて、先生が***さんにインタビューをしているところが印象に残りました。そこで先生は授業について聞くのではなく、名前の由来から聞き始めました。私は何が関係するのだろうと疑問に思って聞いていましたが、***さんの名前について知ることは***さんという人物の背景を知ることなんだと気づきました。その人の背景を知ることで授業において工夫したり、大切にしたりする部分が違ってくるのでより深く考えが聞けるのではないかと思いました」

初学者である学生たちに授業批評をさせると授業の巧拙を語ります。誰かに教えてもらった授業観点に当てはめて授業を斬ります。ほぼほぼ減点法です。しかし対話リフレクションで授業者の内外をつながりに気づくと授業が見え始めます。

こういうリフレクション風景は珍しいので学生たちはそのようすを集中して聴き始めます。わたしはスピーカービューにして学生と一対一の対話に専念をしますが、学生が聴いている雰囲気が伝わってきます。対話リフレクション面白いです。

※「インナーゲーム」は、W・T・ガルウェイの「インナーゲーム」を参照して下さい。