アツいフェス(特別支援学級教員)

最近見た、劇場版ブラックジャック(アニメ)で、印象に残っているセリフが「合理主義や科学技術の価値観しか持てなくなった人間なんて、ウンザリだもの….」です。映画のクライマックスで、なんと敵役が言います。
 
ブラックジャックは子供の頃にも見ていましたが、大人になった今、また違った見方で楽しめました。24歳の自分に手塚哲学が刺さります。あんまり書くとネタバレになるので、セリフだけを一人歩きさせます。
 
 
2020年8月8日に「夏フェス!」がありました。オンライン会議アプリzoomで開催された「学校の一日 オンラインver」みたいなお祭りです。朝の会から始まり、企画A、B、ランチタイム、帰りの会、部活動まで。8:00〜22:00まで駆動していました。みなさんオシリ痛くならなかったのかなあ。
 
 
その日一番心に残ったことは、実は企画の中で起こったことではないです。リアルの学会やセミナーで言えば、会場に入る前の出来事です。
 
朝、ズームの部屋になかなか入れない参加者がいました。夏フェスでは、機器トラブルや連絡網の手段として、全体グループラインを開設していました。困った人がいれば、手が空いている運営サイドが対応していく手筈でした。
9時28分ころ、企画になかなか入れない参加者が、グループラインで助けを求めたのです。もう本番の2分前です。
 
参加者「企画が9時半からなのに、入り方がわかりません。教えてください。」
 
 
運営のみなさんはそれぞれ持ち場があって大忙し。そんな中、Gさんが対応を始めました。はじめは、試行錯誤して、その参加者が企画に入れるように頑張っていましたが、時間も時間。企画がドンドン進んでいきます。9時46分、ラインが動きました。Gさんが、自分の電話番号をラインに貼ったのです。
 
 
Gさん「090-XXXX-XXXX。ここに電話して下さい!無音は悲しい(泣)」
 
 
衝撃でした。なんという力技。
 
 
Gさんの、参加者になんとか学びを届けたいという強い思いが、僕の心を、夏フェスを、包み込みました。心がぽかぽかしました。
 
はじめのブラックジャックの話がここでつながります。
500人規模の参加者対応を計画しても、当日は何が起こるかわかりません。どのタイミングで、何が起こるか本当に分からないんです。つまり、計画の限界です。僕はその出来事の最中、恥ずかしながら運営の誰かが対応してくれると思いました。高みの見物というわけです。大切なのは、計画外の瞬間に何を考え、どう行動するかだと感じました。
  
 
科学理論や、合理性に囚われた僕は、予めそれらを学ぶことで安心感を覚えています。未来が予測できたような気になるからです。でも実際に、その場面になると動けない。Gさんを羨ましいとさえ思っています。だって100人もいるグループラインで発言するって勇気がいるじゃないですか。 
 
今「大規模のグループラインで恐れずに発言する方法」を探す自分に気がつきました。また方法論に身を委ねようとする自分がいます。 
 
なかなか変われないなあと思います。 
 
 
こんな「愛」ある出来事は、夏フェス企画が進んでいく中で、日常的に起こっているんだと思います。本会は「愛」で成り立っていると思った次第であります。